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鶴田 純久の章 お話
朝鮮唐津 花入
朝鮮唐津 花入

高さ21.2㎝
ロ径10.0㎝
底径8.7㎝
 輪積み叩き作りといって、粘土の輪を次々と積み重ねて形の基本を作り、内側に当て板を当て、外面を槌で叩いて器膚を伸し、形をととのえる製法によった典型であります。
奇麗に仕上っていますが、よく見ると器に叩きの跡があるし、内面には青海波(同心円を四分したような線文を重ねた文様)のような当て板の押文が見えます。
黒い飴釉をさらりとかけ流したあと、口から肩にかけて藁灰釉を施しています。
青白い兎の斑が飴釉のなかに筋を引いて消えてゆくあたり、朝鮮唐津の最も見所とするところであります。
素直な形からいって、当初から花器に作られたものかどうか、明らかでないようです。
藤田美術館の「朝鮮唐津水指 銘櫓瀑」と同工の作であります。

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