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鶴田 純久の章 お話
渥美 突帯刻文壺
渥美 突帯刻文壺

Atsumi ware: jar with raised band and incised ornament. 12th century. Height 45.8cm. Aichi Prefectural Ceramic Museum.
12世紀
高さ45.8cm 口径15.0cm 胴径39.7cm 底径12.8cm
愛知県陶磁資料館
 肩に突帯を有する大形壺で、口頸部の上半は磨りきられています。大きくラッパ状に開く口縁です。素地は砂質に富み、紐輪積巻き上げ成形で、胴下半の接合部に叩き目痕がそのまま残されているのも渥美の特色です。肩の上縁と中央に平行沈線をひき、中央の沈線を挟んで上下に上向きの円弧を八個連ねています。さらに中央沈線と突帯との間に三箇所、蛇行沈線を施しています。渥美特有の蓮弁文壺の代表的作品の一つで、燻焼還元焰焼成のため、器面は黒ずんでいます。「黒い壺」と呼ばれる所以です。

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