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鶴田 純久の章 お話
越前 甕
越前 甕

Echizen ware: jar. Excavated near the estuary of Yura River, Kyoto. Dated Kagen 4 (1306). Registered as Important Cultural Property.
Height 34.3cm.
京都府由良川河口付近出土
嘉元四年(1306) 銘
高さ34.3cm 口径23.5cm 胴径37.4cm 底径16.6cm
重要文化財
 肩に記された銘文から製作年代の知り得る越前陶の数少ない貴重例です。銘文は箟書きで九行に記されており、
かけん四年 (嘉元四年)
八月十七日 (八月十七日)
江ちせんの (越前の国)
くににうの (丹生の)
きたのこ於り (北の郡)
於たの志やう (織田の庄)
あかた□(県の)
とらかた( とらが太夫)
うのか免(の甕)

と読むことができます。とらが太夫がどのような人物であるか明らかでありませんが、丹生郡織田庄から遠く離れた丹後由良川河口付近から出土したことは、歴史的にさまざまの解釈を生ぜしめるでしょう。
 胎土は越前陶特有の砂質のかった土で、非常に固く焼き締められており、口縁部と肩の一部に黄色の自然釉がごまふり状にかかっています。口縁部の折り返しは常滑のそれと同様にN字状をなしますが、縁帯の幅は同時期の常滑ほど広くはありません。おそらく耐火度の高い土を用いた器胎の固さによるものでしょう。肉厚の重厚な作行きを示しています。

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