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鶴田 純久の章 お話

Bizen ware: jar with four handles. Preserved at Senko-ji, Sanyo-cho, Okayama. Dated Bun-an 1 (1444). Height 63.0cm. Registered as Important
Cultural Property.
岡山県赤磐市千光寺伝世
福(文) 安元年銘
高さ63.0cm 口径17.5cm 胴径46.1cm 底径22.8cm
重要文化財
文化庁
 いかにも堂々たる備前大壺です。直立する短い口頸部、幅広くなった玉縁、なで肩、胴長のこの四耳壺は年代を決める基準資料としてきわめて重要なものである。胴に刻まれた銘文は
石井原山之 橋本坊之 常住物也
歲次
福安元年三月廿三日
甲子
作者伊部村之 釣井衛門太郎 (花押)
とある。福安元年甲子は文安元年であり、八代義政の将軍となった年です。応永十三年(1406) の 『山科教言卿記』に「•••••• 備前茶壺」とあり、室町初期以来三耳壺あるいは四耳壺が葉茶壺として使用されていたことが知られています。この四耳壺も橋本坊の常住物として茶壺に使用されていたものでしょう。紐土づくりで外面は箟を縦に用いて整形しています。焼成は堅緻で黒褐色を呈し、口頸部から肩半面に暗緑色の自然釉が被っています。肩に横耳四個が付いていますが、そのうち一耳は補修しています。底部は板おこしで、両端をで削っています。

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