Bizen ware: jar with wavy comb-mark incisions. 15th century. Height 49.2cm. Okayama Prefectural Museum.
15世紀
高さ49.2cm 口径20.9cm 胴径38.9～39.6cm 底径22.5～23.5cm
岡山県立博物館
垂直に立ち上がる口頸部の尖端を折りまげて幅広い玉縁をつくっている点や、なで肩のふくらみを帯びた長い胴の形は福安元年銘四耳壺と規を一にしており、その製作年代を
15世紀中葉にしておくことができましょう。紐土づくりで器面は均一に横ナデ整形をしており、均整のとれた形をしています。肩に櫛描きで波線と横線を交互に引いています。備前の壺に施された沈線は南北朝ごろから櫛目に変わりますが、室町中期ごろは波状文など櫛目手法を縦横に駆使して器面を飾りました。
焼成は堅緻で、器面は赤褐色を呈し、肩に黄緑色の自然釉が被ってこの壺を一層引き立たせています。底部に下駄印がある。備前大壺のなかでも最も優れたものの一つです。
