黒筒茶碗 銘冬籠 了入

黒筒茶碗 銘冬籠 了入
Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話
黒筒茶碗 銘冬籠 了入
黒筒茶碗 銘冬籠 了入

Ryönyũ: cylindrical tea bowl, known as “Fuyu-gomori”, Black Raku
Mouth diameter 10.1cm
高さ10.4cm 口径10.1cm 高台径5.3cm
 口縁の薄い口部を内に抱え、腰から高台にかけてまるみのある大振りの筒茶碗です。了入の茶碗には姿、釉調などに道入の作振りを倣ったものが多く、この茶碗もその一つといえましょう。高台は畳付を平らに、高台内の削込みを大きく作り、削込みの際の渦が細く残っています。高台から腰にかけて白土を残し、他には黒釉をかけていあるが、道入独特の黒釉のかけはずしを倣い、いわゆる黄はげといわれる景色を内外に点在させています。見込の茶溜りの脇に隠居印を捺し、高台脇には 「翫土軒」 と箟彫りをしています。したがって、この作品は了入六十三歳以後の作と見られます。共箱には 「黒筒茶碗了入 (花押)」 とあり、さらに惺斎宗左が「了入作黒茶碗 銘冬籠左(花押)」 と極め書きしています。

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