Ryōnyü: tea bowl, Black Raku
Mouth diameter 13.5cm
高さ8.6cm 口径13.5cm 高台径 4.7cm
口部に大きく起伏をつけ、腰をまるく作った平茶碗に近い大振りの茶碗です。全体厚作りで、見込は広く、まるい底には小さい高台がつけられています。高台内の削込みを小さくし、畳付を平らに幅広く作り、外側は平らな俺を使って変化をつけています。全面にかけられた厚い釉は滑らかによく溶け、外側の一部に黄はげがあらわれています。高台脇に中印がくっきりと捺され、目跡が三つ残っています。
この茶碗は、図151の赤平茶碗と一対になっています。内箱蓋裏には吸江斎、蓋表には碌々斎が書付をし、箱の底に了入の共箱の蓋が用いられています。中印時代後期、すなわち隠居前に近い頃の作と思われます。