Ryōnyu: tea bowl, known as “Oba-sute”, Red Raku
Mouth diameter 11.0cm
Raku Museum
高さ9.3cm 口径11.0cm 高台径4.8cm
樂美術館
内箱の蓋表に「赤茶碗 二百之内 楽吉左衛門」とあり、裏に「姨捨(花押)」 と啄斎が書き付けています。いわゆる「啄二「百」の一つで、了入三十四歳の作である。腰にまるみを持たせた穏和な趣の茶碗で、口縁も穏やかに起伏しています。見込は深く、内側には段をめぐらし、高台は小振りで味があり、高台内はかなり深いです。
その作振りは後に好んで作られるようになる道入風のものではなく、長次郎を基本とした器形に作っています。しかし薄手で見込の深い作行きには、中期の作風の片鱗がうかがわれます。総釉、無印ですが、ここの手の 「啄二百」 のなかには無印のものが多いです。