黄瀬戸根太香合 きぜとねぶとこうごう

黄瀬戸根太香合
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鶴田 純久の章 お話
黄瀬戸根太香合
黄瀬戸根太香合

 黄瀬戸の根太形のもののうち、著名なものは五、六点を数えるにすぎないたんばんが、それらはいずれもすぐれた見所を有していることは、いうまでもない。この根太も、見事な焦げと胆礬を現出している。ことに他と異なった特徴としては、甲の二重圏の内圏に添って濃い焦げが幅広く現われ、しかその周囲に胆礬色を漂わせていることである。胴全体にところどころ火間があったり、宝珠の頂上に赤みの焦げがみられたり、ほかにも見所が多い。おそらく、この手としてはかなり高火度で焼成されたものではなかろうかと思われる。
また合口のよいことも、この香合の特徴となっている。
【伝来】室町三井家

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