呉須銀杏香合 ごすいちょうこうごう

呉須赤玉香合
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鶴田 純久の章 お話
呉須赤玉香合
呉須赤玉香合

 形物香合番付西方二段目末位にあり、頭注に「大中小有」とある。大小さまざまあり、大は直径一〇センチ以上のものもあるが、それらの中からほどよい寸法のものを、日本で香合にとり上げた。ことに大正期には煎茶にも活用されることから極小のものが喜ばれ、俗に「小丸」と称して珍重し概して小さいものに色彩の鮮やかなものが多い。
 大振りのものは絵も自由で、中央に兎が描かれたりするが、この小丸はいずれも意匠が同じで、甲を四つに書き割り、相対する二方を赤で埋め、残りの二方を胆礬をあしらった草花文で埋めている。
多くは蓋裏と身内に赤で数字が書かれているが、大量につくったための整理番号であろうか。

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