形物香合番付西方二段目に位し、祥瑞香合としては最高位。
葉付蜜柑形で、蓋上の葉数には三枚・五枚・七枚・九枚などあるが、これは九枚葉で茶人間に特にもてはやされ、同種のものは他に一、二品しかない。文様は松竹梅で、祥瑞の特徴である白地と藍絵の調和がよく、藍も鮮明である。
このほか唐子・唐草・山水詩文などもある。祥瑞香合のほとんどは無銘だが、「蜜柑香合」に限り多く在銘をみる。この蓋裏にも「五良大甫、呉「祥瑞造」とある。
【付属物】内箱 黒塗円形、金粉文字 中箱―溜塗、銀粉文字・書付益田鈍翁筆 外箱 桐白木、蓋裏書付同筆
【伝来】益田鈍
【寸法】 高さ：4.6 口径：4.3 胴径：5.2 底径：2.3 重さ：50
