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鶴田 純久の章 お話
春日野
春日野

芦屋釜。
名物。
真形。
口造りは繰口、銀付は鬼面である。
羽はあるが一部を欠いている。
肩に縁をつくり、胴周りには一面に疾走する牝鹿の後ろを向いた一瞬の姿を現わし、他面には牡鹿の右を向いた姿を現わしている。
「春日野」の銘も、鹿で知られている奈良・春日野から付けられたものであろう。
文様の表現も洒脱であり、釜肌もおだやかである。
木瓜形落込みの共蓋を載せている。
箱裏の由来書に、利休がもの好きに破って、与次郎に鋳かけさせたとある。
【付属物】替蓋 箱―桐白木、蓋裏貼紙書付西村道也筆
【伝来】千利休―万里小路家
【寸法】 高さ:17.5 口径:13.0 胴径:21.3 底径:12.1 重さ:2990
【所蔵】藤田美術館

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