三足釜さんぞくがま

三足釜
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鶴田 純久の章 お話
三足釜
三足釜

天命釜。
口造りはやや高い甑口で、肩は張りがあり、常張鐶付を付けている。
羽はなく、胴の中間あたりに鋳型の合わせ目である毛切があり、底には猫足といわれる太い足を三本付け、鼎のような形姿をしている。
蓋は共蓋で、遠山摘みをもつ平蓋である。
「手取三足釜」といわれ、茶の湯釜としてつくられたものではなく、実用的なものであり、素朴で、釜肌も荒肌をつくり、天命釜の特色をよく示している。
この釜と同類のものは多く、中に「安三」の文字を鋳出したものを「安三釜」という。
天命では治安三年に鋳造したところから名付けられたというが詳らかでない。
【寸法】 高さ:23.0 口径:17.0 胴径:27.0
【所蔵】東京国立博物館

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