木下長嘯子造茶杓 きのしたちょうしょうし 共筒 小遠州様

木下長嘯子造茶杓
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鶴田 純久の章 お話
木下長嘯子造茶杓
木下長嘯子造茶杓

逆樋の撓めが弱く、節に虫喰があり、節下に腰のそげとなって切止に至っている。
そげの両側に細く皮の面を残したのが景色となっている。
節は異形で、左へ突き出したまま削り残されている。
筒は総削りの筒に面取りして「(花押) 小遠州様 東山」と自署。
長嘯子は利休門下、名は勝俊、号は東山樵夫・夢翁・天哉。
秀吉に仕え豊臣姓を賜わる。
若狭小浜城主となり、のちに従四位下左近衛権少将に任ぜられる。
関ヶ原の役後、封を奪わ京都東山霊山に隠棲し長嘯と改め、和歌を細川幽斎、茶を利休に学び風月を友とした。
八十一歳没。
【寸法】 茶杓長さ18.3 幅0.5~0.8 厚さ0.2 筒長さ20.0 径2.0
【所蔵】滴翠美術館

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