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織部緞子 おりべどんす

織部緞子
織部緞子

明代。
名物裂。
古田織部正重然(1544~1615)の好んだと称する緞子は幾種か遺存するが、すべて梅花紋と水の組み合わせた紋様である。
織部の定紋が梅鉢であったためというよりは、むしろその文芸的連想に関心があったといえる。
『和漢朗詠集』に「白片の落梅は潤水に浮ぶ(白楽天)」「江は瓊花を弄んで碧文をおびたり(元積)」の一節を想起させる。
大名物「松屋肩衝茶入」に織部の好みとして添えられた、上品な丁子茶の地色に金茶の二重の青海波と梅花紋を散らした緞子は、その本歌裂とされている。
それは落ち着きのある、しかも高貴な格調高い明代末期万暦頃の織製になるものである。
【所蔵】 根津美術館

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