古染め付け形物水指。
姿は上に開き、狭い肩を付け、さらに口縁を立ち上がらせ、内部に蓋止まりを付けています。
胴体は腰までだんだんとすぼまり、下部の太い輪が上体の開きをよく支えています。
全体が厚手で緊張感があり、織部手法をみるようです。
竹の絵は、器の姿と反対に根の方を太くし、節強く笹葉鋭く、だみのきいた描き方も、下すぼまりの姿と非常によい均衡を保っています。
染め付けの色調の深さと渋さに加えて、点々たる虫喰が佗び、古風な味わいが特に茶人好みで、重量感のある染め付け水指です。
【寸法】 高さ：15.5 口径：13.5～13.9 胴径：18.8～20.3 底径：12.2
