拙庵徳光賛。
達磨は禅宗の初祖、インドの香至国の王子として生まれ、般だいえそうこう若多羅に法を学び、中国に渡って魏の武帝に面調して禅を説いたが容れられず、嵩山少林寺において面壁九年の座禅に入った。
禅宗の日本渡来とともに、達磨を主題とした絵画は禅林間に盛行、祖師像から道釈画へと次第に民衆の中に根を降ろしていく。
賛者の拙庵徳光は大慧宗果の法嗣で、仏照の師号を賜わり、嘉泰三年(1203)示寂。
賛は「九年壁観 誰覿面走髓伝拝後熊耳峯育王徳光拝賛」。
【付属物】外題―三、春沢和尚・一溪和尚祥山和尚筆
【伝来】細川家―徳川家(柳営御物)
【寸法】全体縦173.5 横46.3 画面 縦76.0 横30.5