関戸本朗詠集切 せきどぼんろうえいしゅうぎれ

関戸本朗詠集切
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鶴田 純久の章 お話
関戸本朗詠集切
関戸本朗詠集切

伝藤原行成筆。
『和漢朗詠集』上巻断簡。
名古屋の関戸家に上・下巻の一部が伝来しているのでこの名称で呼ばれている。
もと上巻二十九紙、下巻二十七紙であったが、約半分の断簡が分割された。
この幅もその一部であり、雁皮質の白紙や漬染紙をまじえて優雅な調度的写本としている。
「高野切」第二種(源兼行筆)と同筆と考えられ、『御物雲紙本和漢朗詠集』きわめて近似している。
重厚味のある側筆で粘りのあるうねりは、平安朝の典雅で優美な古筆切中の異色といえる。
漢字の表現にむしろのびやかな豊麗さを示している。
【伝来】関戸家
【寸法】全体―縦113.0 横54.8 本紙縦27.4 横37.1

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