



黒楽 重文
付属物
箱 桐 白木 書付
同蓋裏 書付 覚々斎宗左筆
仕覆 木綿間道
伝来
三井家本家
所載
本朝陶器攷証 閑窓雑記 苦心録 大正名器鑑
寸法
高さ:8.6~9.2cm 口径:11.7~12.4cm 高台径:3.2~4.6cm 同高さ:0.5cm 重さ:357g
雨雲は覚々斎銘で、黒釉の景を雲脚早い雨雲に見立てたものであろう。
総体には丸造りであるが、口縁一部端反りになっている。やや薄作で、口縁には切廻しの口箆鋭く、胴には竪館が見える。ノンコウ風の漆黒の釉が胴では刷かれ、所々に火間多くあって、この手法は光悦独特の意匠と見られる。高台平たく碁笥底風である。
本屋了雲が「艶高き所とさびたる所とあり」といっているのはけだし名評で、この点に雨雲の特色があり、また光悦の工夫も存したものとみられる。



