金継ぎを受け賜っています。お気軽にお問い合わせ下さい。

米市

米市
米市

破風窯 米市手本歌 中興名物
付属物
蓋二 窠 印斎作
仕覆三
挽家一 花櫚
唐物 桂漿四方盆
箱 桐 春慶塗 金粉文字 書付 小堀遠州筆
伝来
小堀遠州―稲葉美濃守―鴻池家
所載
古今名物類聚 名物記 遠州御撰分十八品 茶器図寸法書 名物目利聞書 茶器目利聞書 桜山一有筆記 名器録 神尾家道具明細記 苦心録
寸法
高さ:8.0cm 口径:4.2cm 胴径:7.6cm 底径:4.3cm 重さ:183g

 この茶入は、鴻池家売立ての節に一見した。米市の銘は、米俵の形にのっとるという。ゆえに姿がしごくおもしろく見えるのは、この本歌である。
 同手の類物に、この形が少なく、流れ釉のあらわれたものを滝とながめて銘としたものがいくつかある。その流れ釉も、この本歌はことにあざやかに美しく出て、きめこまかな瀬戸総釉と調和して、眺めどころの多い茶入である。
 仕覆は三個、蓋は二個、鴻池伝来のゆえか、ことに、嵯峨桐は名物中の珍であり、米一切と名づけられるものも、この茶入によるのである。笹蔓純子また上物である。
 象牙蓋二枚とも窠入りであるが、一つは細く、一つはことに太いのがおもしろい。

タイトルとURLをコピーしました