昇焔窯 しょうえんがま

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鶴田 純久の章 お話

燃焼すべき窯内に導かれた火焔が、窯内を通過しただちに窯の天井部に開けられた吸い込み孔を通じて二階または煙突に至る窯式のものをいい、倒焔窯または降焔窯と相対立します。
昇焔式の窯はその構造が一様ではありませんが、一般に窯内の火度の均一を欠くため現在は使用する者が少ないようです。
しかしかつてはヨーロッパ各国ともに盛んにこれを築造しました。
わが国においてもかつて加賀・京都・有田で試設したが今はみな廃棄されました。
この式の窯で、下室で磁器の本焼または陶器の締焼をし、二階室を素焼または厘鉢などの窯道具を同時に焼成するのに供用するものがあります。

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