施釉瓦 せゆうがわら

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鶴田 純久の章 お話

粘土瓦の表面に釉薬を施したものをいいます。
瓦の着色方法には二種あるようで、一つを煉瓦といって、燃料中に包含する炭素分子を素地の表面に吸着させて銀色を出す方法であるようで、もう一つがこの施釉瓦であります。
この施釉瓦を大別すると食塩釉焼・高火度釉焼・低火度釉焼の三種に分けられます。
食塩釉焼とは焼成の後期において食塩を投入し、食塩中のナトリウムと素地中の珪酸とを化合させて、珪酸ナトリウムとしてのガラス状の被膜をつくるものであるようで、これを一般に赤瓦もしくは塩焼瓦といいます。
明治初期に始まり、その主産地は愛知県三河地方であります。
高火度釉を施したものは主として黒褐色もしくは赤褐色で、主産地は耐寒性を要求される山陰・北陸地方であります。
低火度釉瓦が一般に施釉瓦もしくは陶器瓦といわれるもので、最近は全国にその生産をみるようになりましたが、その主産地は愛知県の三河地区、兵庫県の淡路地区であります。

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