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鶴田 純久の章 お話
斑唐津 壺
斑唐津 壺

胴径15.4cm
 俗に斑唐津の壺と呼ばれています。 白濁色の藁灰釉が腰まわりまでどっぷりとかけられ、器形はまるく、ふっくらと轆轤びきされ、 高台も素直に無造作に削り出されています。 唐津の壺のなかでも特に素外なもので、 岸岳系の帆柱窯で焼かれたものです。この種の白濁色の藁灰釉はこれまでのところ南鮮では見かけないもので、北鮮の会寧焼などに同種のものがあることから、あるいは北鮮系の陶工が帰化して始めたのではないかと推測されていますが、土味、高台の削りなど会寧焼に唐津と見まがうばかりのものがあります。おそらく唐津でも初期のものでしょう。

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