Bizen ware: beaked jar with wavy comb-mark incisions. Excavated at Kawauchi-mura, Kochi. 15th century. Height 26.9cm. Tokyo National Museum.
高知県高岡郡川内村出土
15世紀
高さ26.9cm 口径12.6cm 胴径23.5cm 底径14.8cm
東京国立博物館
備前の片口小壺は越前おはぐろ壺と並んで、その質と量において他の窯業地を圧倒しています。そのいずれが先とも判別しがたいですが、室町時代に入ってまもなく同様な要求によってつくり出されたものと思われます。備前のそれは油壺といわれています。初期のものはいずれも形が大きく、時代とともに小形になってゆく傾向がある。この片口壺は初期の代表的なものの一つであり、紐土はぎづくりで削りによる器面調整を行なっています。焼成きわめて良く、茶褐色の滑沢を有する器肌をしています。肩に櫛描波状文とその上下に十字の櫛描文がある。
