呉須柘榴香合 ごすざくろこうごう

呉須柘榴香合
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鶴田 純久の章 お話
呉須柘榴香合
呉須柘榴香合

 「柘榴」といえば形物では交趾がこれを代表し、呉須は形物番付に掲載されていない。しかしこの香合はまったく交趾と同形で、身蓋を交趾と替えてもぴったり合う。このことは「台牛」にもみられることで、かねてから呉須と交趾が同一窯か、あるいはかなり接近した窯ではないかという説を裏書しているようである。
 呉須の産地がほぼ判明している現在では、交趾なるものが実は貿易港の名をとったもので、交趾香合の大半が中国南部産であることを証明したことになる。
交趾では二彩または三彩で塗り分ける柘榴模様を、白地に呉須絵具を塗りつけて襷と馬を白く抜き出していることは注目される。
【寸法】 高さ:6.0 胴径:6.0
【所蔵】畠山記念館

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