芦屋釜。
真形。
口造りは繰口、鐶付鬼面の真形釜であるが、羽を落とし、底を織部底に替えている。
胴には一面に三頭、他面に二頭と、五頭の走馳する馬を浮彫風に鋳出している。
地肌は一部に古芦屋釜の特色でもある肌と思われるところがみられ、当初はきめの細かい金質の肌をもっていたことがうかがわれる。
鐶付は力強い造形を示しており、古式である。
また文様も絵画の筆勢を軽妙な箆押しでよく表現している。
雪舟下絵といわれているが、確としたものではない。
駒釜は数多くあるが、中でも最も古作と思われる。
【寸法】 高さ:19.6 口径:16.3 胴径:27.5 左右30.5 底径:16.7 重さ:5060
【所蔵】東京国立博物館