北向道陳造茶杓 きたむきどうちん 共筒

北向道陳造茶杓
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鶴田 純久の章 お話
北向道陳造茶杓
北向道陳造茶杓

中節・蟻腰で、利休形の先駆をなすものである。
利休に先立つこと三十年早く没した道陳にしてこの形があるのは、中節・蟻腰を利休の創意とする定説に疑問を残す。
道陳の茶杓には中節が多い。
筒は真削りの筒で、「道陳さしやくよし」と書き付けた細川三斎の筆跡は流麗である。
道陳の本姓は荒木、堺舳松の人、武具の革商を営む。
北向の称は家が北向きにあったための通称。
紹鷗の後継者として茶を利休に伝えた。
南宗寺大林和尚に参禅。
永禄五年没。
【付属物】替筒―書付高桐院真峰和尚筆箱 桐白木、蓋裏書付同筆
【寸法】 茶杓―長さ17.08 幅0.6 厚さ0.3 筒長さ20.9 径2.4
【所蔵】京都高桐院八

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