安宅切 あたかぎれ

安宅切
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鶴田 純久の章 お話
安宅切
安宅切

伝源俊頼筆。
『和漢朗詠集』下巻断簡(国宝 『大手鑑』)。
近衛家伝来の『安宅切』零本一巻は明治十一年献上され御物となる。
上巻は遺存せず、東京国立博物館蔵(二十七行)、高松宮家蔵(十九行)に続く断簡で、このあとに御物本が続く。
『新撰古筆名葉集』には行成と伝え、また別本には公任とも伝えられるが、書風は伊房に近く、書写年代は俊頼(~1129) 時代とみてよい。
料紙は紙で金銀の砂子・切箔・野毛を撒き、打曇紙や金銀泥で花鳥・草・土坡などを描いたものもあり、いずれも特別豪華な装飾が施されている。
字形は全体に整斉を保ち、行間を広くとって書写されている。
【寸法】本紙―縦27.0 横24.1
【伝来】近衛家
【所蔵】陽明文庫

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