真台子に組み込むために、それぞれに異なる唐銅の水指・杓立・建水を、利休の目利によってとり上げ、組み合わせた皆具である。
彫り文はそれぞれに異なり、製作年代も違うようであるが、皆具寸法の基本をなしていしもかぶらるいざる。
水指は輝文(または擂座と雁木)の陽刻文が胴周りに三段に鋳出され、上下に二筋の箍がはめられている。
共蓋の摘みは桃形で、落込み蓋になっている。
杓立は六角下蕪形に火焰形の陰刻文が装飾され、首周りにも動物文らしいものが現わされている。
建水は左右相称の図式化された陽刻文を胴にめぐらしている。
いずれも明代の中国銅器である。
【寸法】水指 高さ:17.5 杓立一高さ:16.7 建水 高さ:9.9
【所蔵】根津美術館