
寸法
高サ3.4cm
口径11.4―12.0cm
所蔵者
東京 畠山記念館
唐津の陶器で香合に生れたものは、しごく少数である。
この香合は、唐津焼のうちでも茶人好みとみえて、よくその用途を意識して造られたもののようである。
楓の一葉を大振りに作り出し、取りも力強く削られて、その上に白く卯の花のごとき釉を淡雪のようにかけたので、まことに雄大な景色となっている。
あたかも乾山の作風をおもわせる珍品である。
唐津香合は、ふるく文禄年中、豊臣秀吉が名護屋に在陣中に焼かせたものである。そのなかの一品を筆者も見たことがある。
それは桐文葛籠型で、これらが唐津香合の嚆矢であろうと思われるが、それにつづくものは数種にすぎない。
著名なものもほかにはないので、これを唐津香合の代表として掲げた。



