安土・桃山から江戸時代初期の僧。
1554年(天文二三)生まれ。
幼少にして浄土宗西山派の禅林寺に入り、智空に師事しました。
のち中国地方を教化して諸寺を建立し、さらに転じて美濃国(岐阜県)の立正寺、京都の誓願寺に住し、同寺竹林院の住持となりました。
酔翁の別号があります。
茶道を古田織部に学び、1623年(元和九)七十歳の時、竹林院の安楽庵に茶室偶安堂を建てて茶事を楽しみ、名器を多く蔵しました。
安楽庵裂は名高いです。
1615年(同元)頃京都所司代板倉重宗の請によって滑稽諧謔の談話数百条を筆録しました。
これが『醒睡笑』であります。
落語家の祖といわれます。
1642年(寛永一九)没、八十九歳。