Picture of 鶴田 純久の章 お話
鶴田 純久の章 お話

登窯の詰め方の一つ。
耐火粘土製の角板と円柱とで棚を組み立て、その間に品物を置き並べて焼成します。
また角板を円盤にし円柱を中心にして積み重ねる方法があるようで、これを天秤積といいます。
これらの板をエブタと称し円柱をツクといいます。
エブタとツクとを組み合わせる時耐火粘土を挾んでこれを固定します。
わが国古来の登窯では初め床上に器物を並べていましたが、のちにはそれを重ねて積むようになり、まず厘鉢積の方法が行なわれました。
その後経済的見地からさらに棚積を工夫して一層自由に器物を積み込むことができるようになりました。
匝鉢も棚板も共に耐火粘土でできたもので、特に後者は耐火土の豊富な地方に行われています。
棚積の工夫は尾張瀬戸の加藤重吉によるもので、主として火めぐりの緩慢な丸窯式に好んで用いられますが、大勢の急激な古窯地方においてもこれを利用しています。
要するに棚積竃希iは窯室全体を匝鉢状態に組み立てる装置で、もっぱら日本風登窯に行われています。

前に戻る
Facebook
Twitter
Email