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鶴田 純久の章 お話

口作りは玉縁で不規則な楕円(だえん)形をなし、下部にくびれがある鉢や茶碗などをいいます。名称はその姿によるもの。御所丸・織部・志野の沓(くつ)茶碗や唐津の沓(くつ)鉢はその典型。
うつわの口辺を成形後に押さえ、日本古来の木沓(ぐつ)を連想させる形にした、切立よりも上部が狭まった形で、口は不規則な楕円(だえん)形をなすものが多く茶碗・鉢・向付などに多いようです。
御所丸・織部・志野の沓(くつ)茶碗等は人工的な歪(ひず)みが主ですが、唐津の場合元々は真円の器が多く、それが焼く時の高温などで楕円(だえん)にひずんだ自然的な沓形が多かったですが、美濃地方の織部の影響を受けた後の沓形は楕円(だえん)や歪(ひず)んだのを重要視して、その目的で作ったのが多くなるようです。
その時代、織部より影響を受けた唐津地区でも数多く沓形を生産していたようです。

沓形 くつがた

切立よりも上方が狭まった形で、口は不規則な楕円形をなすものが多い。茶碗・鉢・向付などにある。(『陶器集解』)

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