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万屋藤九郎 よろずやとうくろう

『郷村記』の記録するところによれば、藤九郎は江戸の町人で、慶長年間(1596~1615)時の押役に請願し初めて肥前国東彼杵郡三股(長崎県東彼杵郡波佐見町三股)に窯を設け、以来中尾窯・永尾窯・稗古場窯などが開けたとするが、『日本陶磁器史論』の著者は、高麗陶工以前にお大村領(長崎県大村市)に製陶の歴史があるはずはなく、その三股の開始も寛永年間(1624~44)であるはずだといって、この説に反対している。

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