七夕茄子 たなぱたなすび

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鶴田 純久の章 お話

大名物。漢作茄子茶入。
茶入の底にある七夕の二字の書判は相阿弥筆であるといい、『東山殿飾之記』に「針屋新左衛門小壺一茄七夕大永二年7月云々」とありますので、この銘は東山時代に名付けられたものであるでしょうが、その由来は詳かでないようです。
総体薄紫地の上に黒釉で景色があるようで、紫・黒ともに釉色が麗しく置形は鮮明であります。
霜夜文琳と相似たところが多く、同年代・同手法のものと思われます。
東山伝来、針屋新左衛門、橘屋宗玄を経て加賀侯に伝わりました。
(『名物記』『大正名器鑑』)

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