除夜肩衝 じょやかたつき

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鶴田 純久の章 お話

除夜肩衝 じょやかたつき 名物 古瀬戸肩衝茶入「大正名器鑑」

名物。古瀬戸肩衝茶入。
銘は除夜の茶会にふさわしい茶入という意であるだろうか。
口作は丸く、捻返しが浅く、甑は低く、肩は丸味を持って衝き、胴に轆轤目が段をなして廻り、裾以下は鉄金気色の土見で、底は細かい糸切で、起点に喰違いがあり、ヒッツキや土ホグレがある。総体に光沢のある黒釉の中に黄釉がうっすらと見え、柿金気色の現れた所もある。縦横無数に割れたものを継ぎ合わせてある。
もと小堀遠州所持、1735年(享保二〇)に鴻池家に大りました。

(『大正名器鑑』)

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