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鶴田 純久の章 お話
絵唐津 菖蒲文 大皿
絵唐津 菖蒲文 大皿

口径26.4cm
 口部を鐔縁状にした大皿で、見込いっぱいに菖蒲を一株、 達者な筆行きで描いています。 高台はまるく小振りに削り出され、 高台まわりに細かい長石粒をかんだ市ノ瀬高麗神独特の土膚を見せています。
土中に鉄粉を含んでいるらしく、釉膚に胡麻のように鉄があらわれています。 市ノ瀬高麗神窯から出土したものです。 見込に目跡が四つ残っています。

絵唐津菖蒲文大皿

口径26.4㎝
 松浦系の市ノ瀬高麗神窯から出上した見事な大皿である.盃台によく見るような、内縁に稜の立った広い鍔状の口縁をめぐらしている形が珍しい。
裏の高台は表とは対照的に小振りにまとまっている.皿を飾る絵の天衣無縫さは、数多い絵唐津のなかでも一際目をひくものの一つであるでしょう。
口縁と内底の別などお構いなく、大きな菖蒲の一株を一気呵成に描き上げたものですが、犬か蛙の顔のように見える花の形が何ともいえず面白い。
土灰の薄い釉の下に点々と黒い胡麻が見えるのは、胎土の鉄分が吹いた点であります。
こういう皿でも重ね焼きをしたらしく、見込に目跡が残っています。

絵唐津菖蒲文皿

十七世紀初期 市ノ瀬高麗神窯
高5.7 径28.8
鉄分のある小石混じりの土で、轆轤成形。鉄砂で菖蒲の花を描いています。高台ぎわまで厚く長石釉がかけられ、還元炎焼成により、釉色は青磁風に、鉄砂はところどころ赤褐色に発色しています。
見込みと高台に目跡が四か所ずつ付いています。この窯特有の石はぜがあり景色となっています。

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