煤竹を用いて瓢形に削り上げ、漆拭きがしてある。唐物の象牙の茶杓を竹に移したものとされている。筒は煤竹に面取りして「日 珠光茶瓢(花押)」と宗旦書付は暢達の墨色である。珠光は奈良の人、称名寺の僧にし若くして京に出、一休に参禅し、圜悟墨蹟を授けられる。足利義政に召されて茶道師範となるに及んで、六条堀川西に茶席を構えた。晩年奈良に隠退し二都で活躍した。文亀二年没、八十歳。【付属物】内箱―蓋裏書付覚々斎原叟筆「珠光茶瓢筒宗旦(花押)」 外箱—桐薬籠蓋、蓋裏一啜斎宗守筆「珠光作茶瓢官休庵啜(花押)」【寸法】茶杓ー長さ17.4 幅0.4~1.3 筒長さ19.5 径2.5【所蔵】香雪美術館