
伝周文筆、江西龍派・一条兼良賛。
蜀の国の景観を画いた理想画で、周文流の書斎軸を一層発展させ、大観的に自然を眺望する視点をとっている。
遠景の骨ばった突兀たる山容は幻想的で、中景の岩肌が現実世界とをつないでいる。
前景の交差したいわゆる双松や堂宇などが、中央の余白の中に点景のごとく画かれ、全体に筆致は蒼古である。
江西龍派(1446~没)と一条兼良(1481没)の著賛があり、龍派は蜀の知将諸葛孔明の徳を慕っている。
末尾の年紀は文明四年(1472)にあたり、本図の制作時期を知りうる。
【寸法】全体―縦159.5 横33.5 画面 縦74.0 横30.3
【所蔵】静嘉堂



