梁楷筆。
酔翁とは欧陽修(1007~72)の別号で、中国宋代の学者であり政治家で、文をもって名声があった。
本図は絹本の小品であるが、梁楷画としての筆致の特色は紙本画と変わるところがない。
図中左方に「御前図画」とあるところから、南宋寧宗画院の待詔であった梁楷が、皇帝の御前において画いた作品の一つであろう。
濃淡二墨による得意の減筆画法によって陰影の効果を生かしている。
落款は「梁楷」。
【付属物】外題 狩野探幽筆 中箱蓋裏書付木下俊長筆 外袋―和蘭木綿、書付松平不昧筆極箱——書付同筆
【伝来】木下俊長―松平不昧
【寸法】全体―縦13.5 横41.5 画面 縦2.0 横20.2