本阿弥切 ほんあみぞれ

本阿弥切
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鶴田 純久の章 お話
本阿弥切
本阿弥切

伝小野道風筆。
『古今集』巻十八断簡。
白の唐紙の料紙に小さな字粒で丁寧に一字一字書き記された 『巻子本古今集』の断簡である。
巻十と巻十一後半四十三首を合わせた一巻と、巻十四の途中と巻尾とで十九首を欠いた零巻の二巻を、本阿弥光悦(1558~1637)が愛蔵していたので、同種の断簡を「本阿弥切」と呼ぶようになったと伝える。
もとは全巻完備していたに違いないが、桃山時代にはすでに散逸し、断片が手鑑などに押されている。
巻十四の巻尾に烏丸光広(1579~1638)が奥書を記している。
なお書写年代は十二世紀初頭と思われる。
【寸法】本紙縦16.7 横25.8
【所蔵】根津美術館

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