青磁袴腰香炉 せいじはかまごしこうろ

青磁袴腰香炉
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鶴田 純久の章 お話
青磁袴腰香炉
青磁袴腰香炉

袴腰といえば砧青磁の香炉というほどにその釉色・姿とも見事である。
宋代に至って青磁は最も美しい釉色を示し、龍泉窯でも最も澄んだ優美な青磁を出したが、茶人たちはこれを砧青磁と呼んで珍重してきた。
きわめて洗練された感覚によって数多くの袴腰香炉が焼造され、わが国にも舶載されたが、中でもこの香炉は、口縁が一文字でやや上向き加減になっているところから、腰の強いふくらみを軽快にし、脚の曲線の美しさもひとしおである。
腰から脚へのしのぎも強く、脚先端の火色の発色が脚元を引き立てている。
袴腰とは、その形状が袴を腰に付けた姿に似るところからいう。
【寸法】高さ:10.9
【所蔵】根津美術館

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