

江月添書 孤篷庵什
茶杓
さび竹であるが、櫂先の撓め方に特別趣致あって、撓め所きわめて薄く、ひらりと飛躍を示している。いわゆる「有馬山型」である。
節は面取して節下にそぎ目を見せている。
筒
遠州創意のしのぎ削り、むろん杓筒同竹である。時代のせいか底がぬけている。正面は遠州筆「於摂州有馬湯作ル 孤篷宗甫」とあり、右側面に「有馬山竹何不用鞭 忽為茶具易然々々」と江月和尚二行書。
付属物
替筒 書付 吉田道佐筆か表「〆 有馬山更筒 孤」裏「享保第九甲辰初秋日 吉田道佐製此筒 寄附 干当庵」
内箱 桐 白木 書付 江雲筆か「有馬山茶杓 興宗禅師之記 宗甫作」
中箱 杉 白木 書付 孤篷庵十三世小堀大観筆「有馬山茶杓」
同蓋裏 書付同筆「有馬山茶杓写並赤地金襴袋外箱共伊集院兼常公寄附 明治廿六年十一月大観(花押)」
外箱 桐 白木 書付 孤篷庵十五世小堀月洲筆
追記
古今を通じて遠州茶杓の代表作になっているが、変り竹でないこと、遠州書体から定家流でないこと等遠州茶杓約束にはずれているのは有馬湯治の即興作だからである。 内箱に「興宗禅師之記」とあるのは、筒の江月の追書の意味である。
所載
茶杓三百選
寸法
茶杓
長サ17.5cm
幅0.5―1.1cm
厚サ0.25―0.4cm
筒
長サ19.7cm
径2.1―2.5cm
所蔵者
京都 大徳寺孤篷庵



