御所丸 黒刷毛 茶碗 ごしょまる くろばけちゃわん

御所丸 黒刷毛 茶碗
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鶴田 純久の章 お話

付属物 内箱 桐白木 書付
伝来 三井本家
所載 古今茶湯集
寸法 高さ:7.0~7.3cm 口径:9.7~12.9cm 高台径:6.4~6.6cm 重さ:295g

 古くから三井本家に伝来した黒刷毛茶碗で、その雄渾な風格は夕陽・緋袴と並んで遜色がありません。これもべったりと押しつぶしたような沓形ですが、ロ縁から一段下がったところの凸帯の隆起が殊に強く、甚だいかつい形になっています。古田高麗をはじめ、同じ御所丸でも白の方の茶碗は、上半分が筒、腰から下がふくら形と決っていますが、黒刷毛の方にはこの形はありません。すべてこの程度に背が低く、ロ縁下に凸帯をもちます。この方が織部の沓形により近いといえるでしょう。黒織部には、背の高い筒なりの茶碗がありますが、御所丸黒刷毛には、その手はないようです。
 この茶碗でも黒刷毛はくっきりと強く現れ、何をかいたものかはわかりません。
 ただ白と黒のだんだちに染め分けたという感じです。そんな中で、一部に梅鉢状の点々文があるのが目をひきます。見込みをのぞきますと、白地に椿で掃いたような黒刷毛が豪快をきわめます。

御所丸はまず形に特色があり、織部好みの沓形ですが、口縁から一段下がったところの凸帯の隆起が特に強いです。黒と白のだんだらに染め分けたという感じで、黒刷毛がくっきりと強く現われています。一部に梅鉢状の点々文があり、見込は白地に第で掃いたような黒刷毛が豪快です。古くから三井本家に伝来した黒刷毛茶碗で、その雄渾な風格は「夕陽」「緋袴」と並んで遜色がありません。同じ御所丸でも白の方は上半分が筒、腰から下が膨形と決まっていますが、黒刷毛の方にはこの形はありません。《付属物》内箱-桐白木《伝来》京都三井家《寸法》高さ7.0~7.3 口径9.7~12.9 高台径6.4~6.6 重さ295

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