古陶磁研究家。
1900年(明治三三)京都に生まれ、東京大学で美術史を専攻し、卒業後最初は仏教美術の研究に携わりました。
白樺派の洗礼を受けたのちやがて柳宗悦の民芸運動に共鳴、数寄屋橋畔に民芸品店港屋を経営したが数年にして柳と衝突、かねて興味を抱いていた古陶磁を業とするに至りました。
特に唐津をはじめ九州陶磁に惹かれその窯跡の発掘調査と発表に精励、『美濃唐津考』は唐津と織部の関係を明らかにしたその成果の一端であります。
この頃より研究活動に傾き、終戦を機として大河内正敏を中心に社団法大日本陶磁協会を設立、その常務理事として陶磁研究の推進、愛好家の啓発に当たると共に、現代陶芸の振興に力を注いでします。
1968年(昭和四三)没、六十八歳。
主著に『陶器全集』「肥前の唐津焼」「萩・上野・高取・薩摩」『古唐津』があります。