在原業平朝臣像 ありわらのなりひらあそんぞう

在原業平朝臣像
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鶴田 純久の章 お話
在原業平朝臣像
在原業平朝臣像

像主在原業平は、平安初期の歌人で、六歌仙・三十六歌仙の一人である。
阿保親王の第五王子で、世に在五中将、在中将という。
天長三年(826)在原姓を賜わる。
容姿端麗、放縦な性格は『伊勢物語』の主人公に擬されている。
本図は奈良不退寺蔵の「在原業平像」に近似しているところから、同一原本から派生した図様と想定される。
『伊勢物語』が、『源氏物語』をはじめとする日本の文学や美術に及ぼした影響はきわめて大きい。
王朝のみやびの世界を、ひなびたるものとの対比において表現する『伊勢物語』の主人公らしく、飄逸な姿態をとる中にも気品が漂う、大和絵画像の佳品である。
【伝来】不退寺―井上家

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