書名。
全五巻。
編者不詳。
1672年(寛文一二)春、京都二条通玉屋町(中京区)の上村次郎右衛門によって刊行。
小堀遠州門下の茶人またはその関係者によって編集されたことだけは推定し得ます。
巻一、二は「画工印章弁玉集」、巻三、四、五は「茶器弁玉集」と題してそれぞれ独立していたのを、合わせて五巻としたようであります。
茶人に関する組織的記述の最初のものであるようで、『万宝全書』『茶湯評林』その他の茶人の記述はほとんどがこれを取り入れています。
加藤唐九郎の『頭註茶器弁玉集』は『君台観左右帳記』『茶具備討集』『山上宗二記』『別所吉兵衛一子相伝書』『寛永道具手鑑』『茶人之次第』『万宝全書』『茶湯評林』などと対照研究しています。
『茶道全集』器物編二にこれを再録しています。