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鶴田 純久の章 お話
色絵宝船置物
色絵宝船置物

Ninsei: takara-bune (treasure boat), enamelled wareHeight 66.1cm Fujita Art Museum
高さ66.1cm 長さ53.4cm 藤田美術館
 仁清は彫塑的な作行きの鳥獣の香炉をかなり残しているが、純然とした置物は稀である。この宝船は、仁清の色絵陶器のなかでももっとも大きな作例で、置物として作られている鷁首の御座舟で帆柱は紫壇に金彩を施し、その先に銀製の火焔のなかに水晶の玉を入れ、帆は陶製で正面に松竹梅と鶴の文様をあらわし、帆柱にくくりつけている。船は船桁に菊の透しをつけ、下に七宝文をめぐらすなど、まことに優美な作行きである。かつて加賀前田家に伝来したものと伝えられ、無印ではあるが御室焼の作と考えられる。

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