高さ8.0㎝口径13.0×17.0㎝高台径5.2㎝ 厚く玉縁にした口縁の下がくびれ、腰の張りが強く、裾が強く切れ込んでゆく典型的な沓形で、ロから胴にいたる二か所を押えて、木瓜風のひずみを付けています。鉢の内側は、玉縁下のくびれが強く反返って稜を立て、その下の懐を深く見せています。土は鉄分の濃い荒い砂目土だが、味わいはざんぐりして、高台は低い蛇の目高台で、兜巾が少し立っています。絵唐津といっても外側には藁筆で刷いたような帯があるだけで、むしろ見込に太く書き付けた「伽」の字が眼口のようです。長石分のやや強い灰釉が、地色を反映して柔らかな枇杷色を呈しています。