交趾狸香合 こうちたぬきこうごう

交趾狸香合
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鶴田 純久の章 お話
交趾狸香合
交趾狸香合

 「交趾狸香合」は形物香合番付東方前頭六枚目に位しているが、交趾香合中で最も古作との伝承がある。
本来は猿かと思われるが、これを理と見立茶人の機知が賞される。全体に紫・黄・青の三彩がそれぞれに美しく、完全無欠で、「交趾狸香合」中の逸品といえよう。
 胸のあたりは土見で、合口の下に黄釉で七宝風の文様がある。理には尻尾のあるのとないのとがあるが、これはある方で、裏側に青釉で鮮明に尻尾が描かれている。
「狸香合」はそれ自体に剽軽さと茶味があふれるところから、茶人間に愛好された。
【伝来】 勢州小津家
【寸法】 高さ:6.0 胴径:5.3 底径:3.1 重さ:57.5
【所蔵】畠山記念館

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